Get down to business!

仕事術やらワークスタイルやらについて考える。

辞めていった同期の君に捧ぐ

adidasロゴの靴紐を結び直して、チラリと腕時計を見た。

午前4時。

シンと静まり返った町並みは、それでも太陽の光に照らされ明るい。

(夏場のランニングは早朝に限るな)

そんな事をつぶやきながら、愛用のBluetoothイヤホンのペアリングを終える。

空気は澄んでるし、

人通りがないから自由な気分を思う存分味わえるのがこの時間帯だ。

「5.4.3...」

ペアリング先のランニングロガーが開始のカウントダウンを始め、

「2.1...Activity Started!」

僕は駆けだした。

 

10分、20分……

走っていると不意に見知った後ろ姿が見えた。

全身違うブランドのランニング姿。

間違いない、会社の元同期、Yくんだ。

あちらはジョグと言ったペースだったので、急いでペースを上げて並走しに向かう。

「よぉ! Yくん、元気だなぁ」

「あれ、千葉さん!? 今日はお休みなんですか?」

仕事帰りだよバカヤロウ!」

(足音立てながら追いかけたら、振り向きもせずスピード上げやがりました。

 誰か分からなかったけど楽に抜かされたくはないと。良い性格してますね。クソッ!

 

そんな訳で今回はうちの会社を辞めて僕の仕事量を増やし独立したYくんの話です。

ちなみに辞めてもヘルプでちょくちょく来る良い奴です。

辞めなかったらもっと良い奴でした。

僕ぁYくんが先に上司になると思ってたんだけどな。

 

以下、半分自分用の記事で長いです。

 

 

話を聞くと、早朝ランニングは日課だという事で。

10km~走って気分転換すると良い感じに仕事が出来るのだとか。

定時までに3回スタバによってMacBook開いて、iPhone眺めるような

クリエイティブ職は一周廻って羨ましくなくなるのですが、

こんな健康的アーリーリタイア生活見せつけられると嫌でも心が折れる音がします

そりゃ創造力勝てねーわ。って感じですね。

 

独立話について詳しく突っ込むと嫌々でしたが、教えてくれました。

職種は例によって明かせませんが、

Yくんはその道のスペシャリストで、誰も彼もが真似出来るものではありません。

出来たら僕が独立してます。

ごめんYくん! また今度呑みに行こうな!

(以下1人称が安定してませんが、くだけた関係という事でご了承ください)

 

――で、独立して具体的にいくらぐらい稼いでるの?

Y:ド真ん中直球ですね(笑)

 

――やっぱり同期としてはそこが一番気になるじゃん?

Y:答えるまで帰してくれそうにないので言いますけど。

時給換算すると1万から2万ぐらいかなぁ。

 

――時給2万! 俺雇ってくれない?(笑)

Y:ないですね(喰い気味に即答)

 

――えー……(絶句) じゃあ、独立しようって思ったのは何故?

Y:どうにも会社員してると趣味の時間が取れないな、って。

千葉さんも同意してくれると思うんですが、

うちの会社のマネージャー始めてから学生時代からの趣味のアニメが何一つ見れてなかったんですよ。

 

――それは凄く分かる。Yくん結局冬コミ行けなかったしな。

Y:その情報は必要です?(笑)

まあ、辞めたくなるっていうのはそういう積み重ねですよね、結局。

逆に聞きたいんですけど、千葉さんは独立しないんですか

 

――俺はYくん程スペシャリストじゃないからなぁ。一応給与は安定してるし……

Y:会社員だって通勤だの残業だので健康リスク背負ってる(Yくんは過労で自損事故がありました)んだから、

非安定というリスクを取るっていうのもアリだと思うんです。

えー……(一旦言葉を切って)僕は実家暮らしなので、

表現が良くないかもしれないんですが。

最悪バイトでも生きていけるんじゃ?っていうのもあります。

 

――なるほど。独立して嬉しかった事は?

Y:初任給を超えた時。

直接仕事のメールが来る事。日本語英語以外読めないんですけど(笑)

 

――外国からもメールが来るんだ(笑)

Y:ロシア語、中国語、韓国語……あとスペインかポルトガル。色々ありました。

 

――へぇ~! まだまだ聞きたい事もたくさんあるけど……

Y:朝帰りなんですから、寝ないと倒れますよ(笑)

 

仲介介してないだけで~とか色々書きたいことがあるんですけど、

意識が朦朧としてきたので今回は大人しく寝ます